林芳正官房長官は13日の記者会見で、政府が世界文化遺産に推薦した新潟県の「佐渡島の金山」について、国連教育科学文化機関(ユネスコ)諮問機関が勧告で求めた一部地区の除外を受け入れると明らかにした。「政府、新潟県、(同県)佐渡市で検討した結果」と説明。「地元自治体と緊密に連携し、登録に向け、政府一丸となって対応していく」と述べた。
佐渡金山に関し諮問機関は、政府が価値を主張する江戸時代よりも後の時代の遺構が多く残る地区を推薦範囲から外すべきだなどとし、日本に補足説明を求める「情報照会」と勧告した。登録の可否は来月のユネスコ世界遺産委員会で、勧告を踏まえて審議される。政府は委員会での登録決定を目指す方針。
佐渡金山の世界遺産登録を目指す自民党のプロジェクトチームと有志議員連盟は13日、党本部で会合を開き、委員国への働きかけを関係議員に呼びかけることなどを確認した。
議連会長の中曽根弘文元外相は「いよいよ大詰めだ。(委員国に)理解を深めていただけるよう活動したい」と強調。新潟県の花角英世知事も出席し「やれることは何でもやる」と意気込んだ。
佐渡金山を巡っては委員国でもある韓国が、朝鮮半島出身者の強制労働があったと主張している。日本政府は「丁寧に議論する」との立場を示している。〔共同〕
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