再審制度の問題点を考える集会「今、変えるとき。ACT for RETRIAL 再審法改正へ―袴田事件報告を踏まえて―」が15日午後1時~4時半、大阪市北区の大阪弁護士会館である。参加無料。
再審制度は刑事訴訟法に規定があるが、条文は19にとどまる。証拠開示の定めがなく裁判所の裁量が大きいことや、再審開始決定に検察側が不服を申し立て、時間がかかりすぎるなどの問題点が指摘されている。
今年9月に再審で判決が言い渡される袴田巌さん(88)は、1980年に強盗殺人罪で死刑が確定。第2次再審請求で静岡地裁が「開始」を認めても最高裁、差し戻し審と争いは続き、今回の請求から再審が始まるまでに15年が経っていた。
集会では事件を描いた映画を上映し、映画監督の周防正行さんや再審法改正に取り組む鴨志田祐美弁護士らがパネル討議をする。袴田さんの姉ひで子さんや弁護人、滋賀県の湖東記念病院事件で再審無罪が確定した元看護助手の西山美香さんらも登壇する。
大阪弁護士会再審法改正実現大阪本部の本部長代行を務める秋田真志(まさし)弁護士は、「残念ながら冤罪(えんざい)事件は今も各地で起こっている」と指摘。今年3月に再審制度のあり方を検討する超党派の議員連盟が発足したことに触れ、「大きなうねりを作りたい」と話す。
申し込みは同会のサイト(https://www.osakaben.or.jp/event/2024/2024_0615.php)から。QRコードでも申し込めて、オンライン参加もできる。問い合わせは同会(06・6364・1681)。(山本逸生)
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