静岡県牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」で2022年9月、園児の河本千奈ちゃん＝当時（3）＝を通園バスに放置し熱中症で死亡させたとして、業務上過失致死罪に問われた前園長増田立義被告（74）と元クラス担任西原亜子被告（48）の公判が13日、静岡地裁（国井恒志裁判長）であり、検察側はそれぞれ禁錮2年6月と禁錮1年を求刑した。弁護側は寛大な判決や執行猶予を求めて結審した。判決は7月4日。
検察側は論告で、過去の同種事案の教訓が生かされておらず、非難されるべきだと指摘。「被害者はわずか3歳で将来を絶たれ、取り返しがつかない」と述べた。増田被告は、安全計画の策定などを行う立場だったにもかかわらず、園児の安全をないがしろにしたと強調。西原被告は出席を確認する基本的な義務を怠ったとした。
千奈ちゃんの母親は「遺族に少しでも寄り添った判決を期待します。大切な千奈は戻ってこない。実刑を望みます」と意見陳述した。増田被告は「一生償っていきたい」と述べ、西原被告は「本当に申し訳ない」と謝罪した。
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