2月に東京都内の銭湯で男子中学生の裸を盗撮したとして、警視庁少年育成課は13日、当時在日シンガポール大使館（東京・港）に勤務していた元参事官の男（55）を性的姿態撮影処罰法違反（撮影）などの容疑で書類送検した。
シンガポール大使館によると、男は当時大使館の参事官として働いていたが、任期を終えたとして、4月に帰国していた。同庁は外務省を通じて元参事官の出頭を要請。6月に入って再来日した元参事官を事情聴取していた。
外交官には刑事訴追や身体拘束が免除される「不逮捕特権」がウィーン条約で規定されている。同課によると、出頭要請に応じて再来日するのは異例。
書類送検容疑は2月27日、東京都港区の銭湯の脱衣所で男子中学生の裸をスマートフォンで盗撮するなどした疑い。事件当時は警察官の任意の事情聴取に盗撮行為を認めていたが、警察署への任意同行を拒否していた。
同課によると、元参事官は「反省している。一般市民として来た」などと供述している。同課は検察に起訴の判断を委ねる「相当処分」の意見を付けた。元参事官は現在はシンガポール外務省の職員という。
捜査関係者によると、元参事官は男子中学生の保護者の求めに応じてその場で自ら盗撮画像を削除。所持していたスマホからは当日撮影したとみられる他数名の男性の裸の画像も見つかっていた。
鄭重声明：本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。
