兵庫県内の上空を飛んでいた民間の小型ヘリコプターが10日午後3時55分ごろ、相生市にある相生学院高校のグラウンドに緊急着陸した。乗員2人にけがはなかった。エンジンの不具合とみられ、国土交通省は深刻な事故につながりかねない「重大インシデント」と認定し、調査を始めた。
同省によると、ヘリは民間の運航会社「匠航空」(岡山市)が所有。県営名古屋飛行場(愛知県豊山町)から岡南飛行場(岡山市)へ定期点検のために向かっていた。
兵庫県の上空1400メートル付近を飛行中、エンジンの出力が低下し、同校グラウンドに緊急着陸した。通信制の同校のグラウンドに当時、人はいなかったという。
同社の森岡匠社長は取材に「ルールに従って安全に着陸した。被害はなく、これは事故でもない」と話した。
同社では5月、熊本県阿蘇市で遊覧飛行中のヘリがエンジントラブルで空き地に不時着。パイロットと乗客の計3人が骨折などの重傷を負った。
同省によると阿蘇市の事故機と今回のヘリコプターは同じ型式という。(原野百々恵)
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