広島市議会で6月に発足した新会派「未来の風 自民・広島維新の会」を巡り、日本維新の会県総支部の「広島維新の会」は11日、会派名を「未来の風 広島維新の会・至誠会」に改めたと発表した。

 この日、広島維新の会の空本誠喜代表と新会派に属する3人の維新市議が県庁で記者会見を開き、経緯を説明した。

 説明によると、広島維新の会は6日、維新市議3人に、「自民」の入った会派名は「党本部決裁を受けた名称から大きく逸脱している」とする抗議文を提出。8日に改称が決まり、11日に市議会事務局に届け出たという。

 市議会では、それぞれ1人会派だった木村唯氏(南区)、亀井一夫氏(安佐南区)の自民市議2人が、元からあった維新会派の大田智弘氏(南区)、福田心平氏(西区)、長井龍也氏(安佐南区)に合流し、6月1日に新会派を結成した。

 当初、「広島維新の会・至誠会」の会派名で日本維新の会に申請し、5月21日に決裁が下りたが、その後に大田氏が独断で「自民」を入れた会派名に変更し、市議会事務局に届け出たという。

 大田氏は会見で「(会派名に)『維新の会』が入っているので、そのへんがどうかなと思った」と話した。自民市議も加わる会派のため、「自民」を併記すべきだと考えたという。

 福田氏によると、新会派名の届け出は大田氏に任せており、最初から「自民」の入った会派名で党本部に申請したと思い込んでいたという。

 大田氏は今回の件で広島維新の会から3カ月の役職停止処分を受け、同会幹事長を外れている。

 空本代表は、新会派は「超党派」の会派だと強調。「国政では自民とは全面対決。(地方政治では)それとは別次元で動いているとお伝えしたい」と話した。(興野優平)

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