獣医師でないのにペットの犬の歯石を専用器具で除去したとして、京都府警は11日、ドッグカフェの女性経営者(51)を獣医師法違反の疑いで書類送検し、発表した。「犯罪行為だとわかっていた」と容疑を認めているという。府警によると、ペットの歯石除去を同法違反容疑で摘発するのは全国初とみられるという。
生活保安課によると、女性経営者は今年2月、京都市南区のドッグカフェで、フック状の専用器具「スケーラー」を使って歯石を除去した疑いがある。スケーラーを使った歯石除去は出血を伴う可能性があり、農林水産省は1月、「獣医師でなければできません」との見解を同省ホームページで明示していた。
ペットの歯石を除去しなければ、歯周病や口臭などの原因となる。ペットが暴れてけがするのを防ぐため、獣医師は全身麻酔をして施術する場合もあるが、女性経営者は無麻酔で歯石を除去していた。女性経営者は「自分のペットが全身麻酔で歯石を除去しようとしたところ、死んだことがある」と話しているという。
女性経営者は7~8年前から歯石除去を始め、月に平均して約50匹に施術していた。料金は大型犬1万4500円、中・小型犬1万2500円。年間300万円ほどの利益を得ていたとみられる。歯石除去をする動画を女性経営者がSNSで昨年公開し、視聴した人から南署に情報提供があったという。(茶井祐輝)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。