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 蚊が暴れだすこれからの時期に活躍する蚊取り線香。何から作られているか知っていますか?

■可愛い白い花から殺虫成分を抽出

 蚊取り線香の主成分は元々“ある植物”から作られていました。何か分かりますか?

 正解は「菊」です。

 今回、話を聞いたのはともに蚊取り線香を作って100年以上。金鳥で有名な「大日本除虫菊」と「紀陽除虫菊」です。

 両方とも社名に「菊」という字が入っていますが、ただ、菊だったら何でも蚊を撃退する成分が入っているわけではなく、この“除虫菊”というものに特別な成分が入っています。

 この除虫菊は正式名称が「シロバナムシヨケギク」というもので、可愛い白い花を咲かせます。この花の子房の部分に殺虫成分のピレトリンというものが含まれています。このピレトリンがすごいもので、蚊などの虫に対しては死に至るほどの毒ですが、人間は体の中で分解することができて無毒化できます。

 ですから、この特徴を生かして蚊取り線香が誕生したんです。

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■ビジュアルも工夫!?「涼しさを意識」

■ビジュアルも工夫!?「涼しさを意識」

 この可愛い花からどんなふうに蚊取り線香が作られるのか気になりますよね。今回は紀陽除虫菊の工場をのぞき見できますので、ご覧ください。

   まず、除虫菊から抽出したピレトリンの粉末に、木片やでんぷんなどを加え、練り込んでいきます。  さらに、それを平らにのばし、シート状に。  そして、型で抜いて渦巻き状にしていきます。  型から外して1週間かけて乾燥させて完成です。  除虫菊の成分から作ると茶色ですが、実はわざわざ染めているんです。なぜ緑色か分かりますか?  夏は暑いので涼しさを意識したということなんです。さらに、茶色に対してむらなく染まるのが緑色だったということです。  時代は進み、ピレトリンと似たような効果を持つ成分が化学合成でも作られるようになり、今では除虫菊から作っているものは少ないそうです。

 そのため、除虫菊から作っている蚊取り線香は“天然の蚊取り線香”というそうです。

(スーパーJチャンネル「なるほどハテナ」2024年6月10日放送)

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