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 オーバーツーリズムが問題となっている京都で、外国人観光客の迷惑行為が相次いでいるということです。神社で参拝の際に使う鈴で悪ふざけをする人や、通行禁止の私有地で記念撮影をするといった問題も発生しています。

■外国人観光客が鈴の緒振り回す…

 日本を代表する観光地・京都。中でも祇園は、今も古都の風情を色濃く残している地域です。その祇園の街を1000年以上見守ってきた八坂神社で、こんな問題が起こりました。

 外国人観光客が、鈴に取り付けられた紐を乱暴に振り回し、いたずら半分で悪ふざけしている動画が撮影されていました。

動画を投稿した男性
「『ストップ』という形で、鈴の緒を振るのをやめる行為を促しました。彼らはですね。不機嫌そうな顔をするわけですね。日本人の礼儀作法等をしっかりとある程度分かって、訪日していただきたい」

 八坂神社ではこうした行為が後を絶たず、注意した日本人と外国人観光客やツアーガイドの間でトラブルになるケースも起きています。

 こうした事態を受けて、八坂神社は先月25日、苦渋の決断を発表しました。 八坂神社ホームページより
「御本殿の鈴の緒を17時頃〜翌6時頃まで上げております。鈴を鳴らしてのお参りはできません」

 これまでは夜間参拝者のため、24時間鈴を鳴らして参拝することができましたが、現在は夕方5時ごろ〜翌朝6時ごろまでは鈴の緒を上げ鳴らせないよう対策を取っています。

八坂神社担当者
「これまでも乱暴に扱われ、鈴が落ちるなどというトラブルは起きていた。夜間に鈴の緒を上げる対応は、前々から検討していたもの」 日本人観光客
「(鈴を)鳴らしてお祈りしたい。ちょっとガッカリしたな」 ニュージーランドから来た観光客
「神聖な場所は神聖であるべきだね」
「迷惑な観光客はどこにでもいるよね、残念だよ」

 八坂神社は「もし迷惑行為を目撃した場合は、トラブルを避けるためにも自分からは注意せず、警備員に伝えてほしい」としています。

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■苦渋の進入禁止!無断撮影・私道でツアー

■苦渋の進入禁止!無断撮影・私道でツアー

 外国人観光客による迷惑行為は、祇園の街中でも…。多くの芸妓(げいこ)や舞妓が行き交う街・祇園で問題となっているのが、芸妓や舞妓を無断で撮影しながら追いかけていく、いわゆる“舞妓パパラッチ”です。

 SNSには、舞妓の前に立ちはだかる“舞妓パパラッチ”の様子が投稿されています。舞妓がいったん足を止めるも、再び前に立ちはだかり、執拗(しつよう)に追いかけます。 近くで見ていた外国人女性
「あなた、そんなことしちゃダメ。そんなことしちゃダメだって。あまりに失礼よ」

 この動画を投稿した外国人は、同じ観光客のマナーの悪さを嘆いていました。

 祇園では、10年ほど前からこの“舞妓パパラッチ”が問題化。日が暮れ始め、舞妓たちがお座敷などへ向かう時間になると、すぐに外国人観光客が取り囲み、一斉にカメラを向ける行為が日常化してしまいました。

 お茶屋の前にタクシーをつけると、舞妓が乗るかと思い、外国人観光客が近付く場面もありました。

 コロナ禍以降、外国人観光客が増え始め、迷惑行為も増加。芸妓や舞妓は、お座敷に向かうのも一苦労だといいます。

 さらに最近では、花見小路などの公道だけでなく、祇園の私道を紹介するガイドツアーなども増え、家の玄関先や敷地で勝手に記念撮影をするなど、地元住民の生活に支障が出ているといいます。 地元住民
「(観光客が)この紅葉やらいっぱいとってね。柵がつぶれたりするんですよ。(住居兼)お茶屋なんやけどね。のれんをかけると(観光客が)レストランと間違える。(観光客が)勝手に開けてね。この前は2人、中まで入ってきた。男の人が。どうしようかと思った。私1人だし。胸ドンドンしたわ」

 そこで先月29日、地元住民らで作る地区の協議会が踏み切ったのが「私道の通行禁止」です。

 およそ100メートルの私道「小袖小路」の両端2カ所に、写真撮影や進入禁止の看板を設置しました。私道を管理する祇園町南側地区協議会の太田磯一幹事に案内してもらいました。

太田幹事
「こちらがお茶屋さん、これが所属している芸舞妓の名前という説明をするんですよ。ツアーガイドが。それで、ここの空き地に20〜30人たむろする」
「(Q.通れないですね)下手したら、ここから舞妓さん出てこられませんから。出てきたら最後、取り囲まれますからね」

 これまでは地元住民の好意で観光客の立ち入りも許されていましたが、迷惑行為が後を絶たず、やむを得ず進入禁止にしたといいます。

私道の中にあるお茶屋の女将
「(外国人観光客が)ただ単に通行しているぐらいなら良いのですけれど、立ち止まって。通る時も長ったらしい。30人も40人も(やって来て)。写真を撮る時に広がりますよね。(その時は)前を通ることもできない」  看板に書いてある罰金に法的拘束力はないものの、何らかの抑止力になればとの思いで設置した看板。外国人観光客の反応は…。 アメリカから来た観光客
「観光客のマナーが非常に悪いので、彼らは入ってはいけないところに入ってしまう」
「看板は人々のプライバシーを守るために必要なのよ」

 一定の理解を得ているようですが、取材中、こんな場面もありました。

アメリカから来た観光客
「(Q.ここの道はプライベートロードで入っちゃいけない。知ってた?)いいえ。それは知らなかったわ。バーを探していて、看板を見ていなかったの」

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■垣根にゴミ突っ込み・ポイ捨て…地元困惑

■垣根にゴミ突っ込み・ポイ捨て…地元困惑

 京都の人気観光地・嵐山では、ゴミのポイ捨てが問題となっています。観光客の増加に伴い、ゴミの放置が問題となり、嵐山商店街の人々は頭を抱えています。 嵐山商店街 石川恵介会長
「ゴミ箱がすぐそばにあるのに残念。こうして垣根に突っ込まれちゃっている。一般の住宅ですので、たまったもんじゃないです。ゴミを突っ込まれるというのは」  以前、商店街には市が設置したゴミ箱が4カ所ありましたが、ゴミがあふれてしまう状態が頻発し、「景観を乱す」として住民の要望で2017年に撤去。しかし、観光客の増加とともに、今度はゴミのポイ捨てが問題になります。  商店街ではゴミが出る飲食店に通りから見える場所にゴミ箱を設置してもらう案を検討していますが、こんな問題も…。 石川会長
「他にないからゴミ箱が(通りにゴミ箱を置くと)お客さんからしたら、そこ目掛けてすぐ満杯になっちゃって。ゴミの処理で一人つけないといけないくらいの勢いになる」

 ゴミ箱を設置した店にゴミが集中し、回収の手間やコストの負担が大きくなりすぎるといいます。

石川会長
「ゴミを減らす努力をもちろんしていくんですけど、なかなか今ゴミ箱がないので逆の連鎖になっちゃっています」

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年6月7日放送分より)

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