「0.99」この数字、5日に発表された2023年の東京の出生率です。全国ではじめて1を割り、0.99となりました。
止まらない少子化を解決する術はあるのでしょうか、街の人に聞きました。
■止まらぬ少子化…街の声は
厚労省によりますと 、去年 生まれた赤ちゃんは、前の年から4万人あまり減り、およそ72万7千人と過去最低を記録しました。さらに、この数字…「1.20」
女性1人が生涯に産む子供の数を示す、「合計特殊出生率」の数字です。これも、過去最低です。
「不安、どんどん若い人 自分より下の世代がいなくなって、働き手もいなくなって
社会は回っていくのかな」 60代
「自分たちが生きていくだけで大変なのに、そこに子どもって…無責任に産めないじゃないですか」 人口を維持するためには、少なくとも「2.07」を維持する必要があるとされ、少子化対策は、待ったなしの瀬戸際に立たされています。 そんな中、5日、取材班が向かったのは、独自の取り組みで、全国の倍近い出生率を実現した“奇跡の町”奈義町(なぎちょう)です。
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■「奇跡の町」秘策は?東京“0.99ショック”■「奇跡の町」秘策は?東京“0.99ショック”
岡山県の北東部の山あいに位置する人口5560人の自然豊かな町ですが、中心部には、真新しい建物が… ここは4月に開園したばかりの「子ども園」です。0歳から5歳までの児童、211人が通園しています。 3歳未満の保育料は所得によりますが、国の基準の半額程度。3歳〜5歳は無料です。 希望すれば、乳幼児の紙おむつが使い放題になる 「おむつのサブスク」を利用できるなど、 子育て世代の負担を減らすため、あらゆる手を尽くしています。 奈義町(なぎちょう)は“合計特殊出生率”が一時、「2.95」まで到達、直近も「2.21」と高い水準で推移するなど、“奇跡の町”として脚光を浴び、進化を続けてきました。 奈義町では、子ども園に預けず、自宅で育児をする人に、子ども1人あたり月額1万5000円を支給。 他にも、出産祝い金10万円に、高校生への就学支援、医療費無料など、切れ目のない経済的支援で、サポートしています。 きっかけは、22年前、他の自治体との「合併」話が持ち上がり、“消滅”の岐路に立たされたことでした。町は、職員や議員の数を削減、さらに、公共事業の見直しや効率化など、徹底的なコストカットで、子育て予算の充実を推し進めたのです。
70代「反対することはない、人が増えることに。にぎやかさを取り戻すというか昔のようになってくれれば」 高い出生率は、世代を問わず、「町全体」で子育てに取り組んだ成果です。 奈義町役場 情報企画課・井上 貴裕 さん
「若い人が町に残ることで、店であったり、病院であったり、地域で暮らすための大切なインフラが残る。子育て応援は子どもだけではなくて、高齢者の皆さんのためにもなる」
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