認知症の高齢者に不動産を高額で購入させて現金をだまし取ったとして、警視庁捜査2課は5日、準詐欺の疑いで、職業不詳の山崎和馬容疑者(41)=東京都豊島区=ら4人を逮捕した。  他に逮捕されたのはいずれも職業不詳の今井祐太(33)=練馬区、大川史郎(33)=同区、毒島司(34)=荒川区=の3容疑者。同課はいずれの認否も明らかにしていない。  逮捕容疑では、認知症を患う都内の80代女性に、容疑者らが関係する不動産会社「インターネット不動産販売」(板橋区)の所有する青梅市のアパートの1室を買わせ、昨年6月中旬ごろ、容疑者らが管理する同社の口座に1600万円を振り込ませたとされる。女性方に通うケアマネジャーから「怪しい男が出入りしている」と通報があり、警察が捜査を始めていた。  同課によると、この部屋の仕入れ価格は販売額の10分の1程度だった。買わせるときには同社との共同所有とする売買契約を結んでおり、転売を防ぐ狙いがあったとみている。  山崎容疑者らは認知症の高齢者を狙って、安い物件を10倍ほどの高額で売り付けるといった同様の手口で首都圏の約50人をだまし、被害額は1億3000万円に上るとみられている。 

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