6月に入り、本格的な雨のシーズンに突入しました。
過去、水害が起きたときどんな雨が降っていたのか…疑似体験してきました。

広島市安芸区にある中国地方整備局の事務所に導入されているのが、強さに応じた雨の降り方を人工的に再現する体験装置です。

2014年8月、広島市安佐南区八木地区の住宅街を中心に発生した大規模土砂災害。
今回、その引き金となった未明の大雨を疑似体験しました。

【青坂匠 気象予報士】
「いま1時間当たり80ミリという猛烈な雨と表現される降り方です。傘に打ち付ける雨の音、かなり強いですね。自分の声すら聞こえづらくなってきました」
「次の雨が…すごい…先ほどとはまた違って水の圧迫というのが増しています。100ミリを超えるとまた状況が一変します」

【中国技術事務所 防災・技術課 佐藤律司課長】
「(体験を通して)すごく怖いとか危険だと感じていただけると思います。感じていただくことによってより避難に繋がるのかなと思っています」

雨の体験装置は防災イベントへの参加の相談なども受け付けているということです。

一方、こちらの施設には災害対策に重要な様々な車両も備わっています。

【青坂匠 気象予報士】
「いま車の横の壁がゆっくりと開き始めました」

対策本部車と呼ばれるこちらの車両、およそ1分かけて荷室の部分が横に大きくせり出します。
中を見てみると・・・

【青坂匠 気象予報士】
「これはもう完全に一つの部屋になってますね」

【中国地方整備局 施工企画課・山川史計画係長】
「終わりが見えない災害支援というのがあります。そこでこのように拡幅して、現地での情報収集をするための基地となる車両になります」

今年の能登半島地震のほか、県内では広島市土砂災害や西日本豪雨でも現地に出動。
最前線に拠点を構えることで被災地の復旧を大きく進める役割を担います。

対策本部車はドラマで実際に使われていることでもいま話題になっています。
毎週水曜日・夜10時から放送中、自然災害をテーマにしたドラマ「ブルーモーメント」、山下智久さん主演で今夜が第7話です。
皆さんにとって、気候変動や身近な災害への備えについて考えるきっかけになればと思っています。

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