東京都新宿区は10月末のハロウィーンの時期に歌舞伎町周辺で路上飲酒を禁止する条例案を、12日開会の区議会定例会に提出する。吉住健一区長が4日、定例会見で明かした。隣接の渋谷区が混雑対策を強化した昨年、歌舞伎町を訪れた人が例年より3000人ほど多く、大量のゴミが散乱した。

◆通年化するほどには「悪化していない」

 条例案では罰則はなく、可決後の即時施行を目指す。新宿駅東口や歌舞伎町周辺に当たる新宿3丁目と歌舞伎町1丁目を制限区域とし、施行後は区域内に路上飲酒を禁じる範囲を設定する。10月31日夕方から翌11月1日朝を想定する。

歌舞伎町周辺の路上飲酒を規制する条例について話す吉住健一区長=東京都新宿区で

 酒類を扱う店に販売自粛を要請し、街頭の大型ビジョンやポスターで条例の内容を呼びかける。期間中は警備員が通行人を誘導し、路上飲酒を注意する。吉住区長は提案の理由について「過度な人の集中や事故を防ぎたい」と説明した。  渋谷区は今月の区議会定例会に、渋谷駅周辺での路上飲酒を通年禁止とする条例案を提出している。吉住区長は飲酒規制の通年化について「新宿の場合、そこまで事態は悪化していない」と述べた。(中村真暁) 

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