選挙人名簿を不正にコピーし、自身の選挙に利用したなどとして、神奈川県真鶴町が刑事告発していた松本一彦前町長(58)ら2人について、横浜地検は3日までに、建造物侵入と窃盗罪で在宅起訴した。県警は公職選挙法違反容疑などでも書類送検したが、地検は同容疑などは不起訴とした。
他に在宅起訴されたのは、町選挙管理委員会の尾森正元書記長(60)。
起訴状によると、松本前町長らは共謀し、2020年2月、不正に入手した鍵を使用して真鶴町内の書庫に侵入。19年の県知事選で使用された選挙人名簿を持ち出したとされる。
町は、当時町職員だった松本前町長が町長選に利用する目的で選挙人名簿を持ち出したなどとして、22年9月に2人を刑事告発していた。
松本前町長は20年9月に初当選したが、不正コピーの発覚を受け、21年11月に辞職。出直し町長選で再選されたが、町が刑事告発する異例の事態となり、23年9月の住民投票でリコール(解職請求)が成立、失職した。〔時事〕
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