宗田理さん
ロングセラー小説「ぼくらの七日間戦争」で知られる作家宗田理(そうだ・おさむ)さんが8日、肺炎のため、名古屋市内の病院で死去した。95歳。 葬儀・告別式は近親者で行った。 宗田さんは東京都世田谷区生まれ。8歳で父を亡くし、母の実家がある愛知県に転居した。日本大芸術学部を卒業後、編集者などを経て、1979年、小説「未知海域」で作家デビュー。同作品は直木賞候補となった。 代表作「ぼくらの七日間戦争」は、中学生たちが管理教育に対抗して廃工場に立てこもる筋書きで、85年に刊行。3年後に宮沢りえさんの主演で映画化され、爆発的にヒットした。その後も「ぼくら」シリーズとして書き続け、作品数は約50、累計発行部数は2千万部を超える。 実在の白血病の少女をモデルにした「ぼくらのミステリー列車」(93年)では、巻末の呼びかけに応じた読者から少女へ、千通を超える励ましの手紙が届くなど反響は大きく、2018年にポプラ社が実施した「こどもの本総選挙」でも、「ぼくらの七日間戦争」が8位に。刊行から30年以上たった作品のランクインが話題になった。
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