龍のしっぽ部分がはみ出ている「金龍ラーメン道頓堀店」の立体看板(2023年10月、大阪市)=共同

大阪市の繁華街・ミナミにあるラーメン店「金龍ラーメン道頓堀店」の立体看板である龍のしっぽ部分が隣接地にはみ出ているとして、土地の所有者が店の運営会社に撤去を求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁は29日、しっぽ部分や外壁のひさしの撤去を命じた一審判決を支持し、店側の控訴を棄却した。

三木素子裁判長は判決理由で、一審判決に続き「ひさしと立体看板は土地の所有権を妨害していた」と判断。ひさしの下を第三者が通行することもあったため、店側が土地を占有していたと認めなかった。

判決などによると、立体看板は1992年ごろに設置された。店舗正面の上部に巨大な龍の顔や胴体があり、側面の壁からしっぽ部分が飛び出す形状。側面の壁にはひさしもあり、下には客席が並んでいる。

原告は店の隣接地の他にも周辺の土地を所有し建物の新築を予定していたが、立体看板があるため土地の使用が妨げられていると主張。不利益が大きいとして、看板の撤去を訴えていた。〔共同〕

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