福岡県大牟田市の指定暴力団「浪川会」のトップが29日、警察に引退を届け出ました。
県内の暴力団をめぐる情勢が今、変化を見せています。
指定暴力団「浪川会」の浪川政浩(なみかわ・まさひろ)総裁(68)は29日午後、大牟田警察署前に姿を現し、テレビ西日本のカメラに向けて軽く会釈をすると、警察署の中へ入っていきました。
今回、総裁が大牟田警察署を訪れた目的は、引退を届け出るためでした。
浪川会の前身は「九州誠道会」で、2006年に福岡県久留米市の指定暴力団「道仁会」から脱退した組長たちが結成しました。
2つの組織は激しい抗争を繰り返し、2012年には特定抗争指定暴力団に指定されました。
浪川総裁は「九州誠道会」の二代目会長として、“泥沼の抗争劇”をけん引しました。
2013年に「九州誠道会」が解散すると、浪川総裁は後継組織を結成、2015年に「浪川会」に名称を改め、現在まで組織を率いてきました。
関係者の間では、浪川会は全国の暴力団の中でもトップクラスの資金力を持つとされています。
今回の届け出について、警察署から出てきた浪川総裁に尋ねると-。
◆TNC記者
「浪川さん、なぜ今回引退を決意されたのですか?」
◆浪川総裁
「また、あとから」
引退の理由については明らかにしませんでした。
暴力団情勢に詳しいジャーナリストはー
◆ジャーナリスト 鈴木智彦さん
「社会情勢が多く変化して暴力団でいることのデメリットが大きい。そういうことを考えて、こういうこと(引退の届出)になったんだろうと」
Q.これから浪川会はどうなっていくか?
◆ジャーナリスト 鈴木智彦さん
「少しずつ小さくなっていくと思う」
27日には「道仁会」のトップが交代する継承式が行われていて、今後、県内の暴力団情勢にどのような影響を及ぼしていくのか、警察は慎重に見極めていくとしています。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。