長崎大は28日、感染症のパンデミックや核戦争といった地球規模のリスクを研究する拠点「グローバルリスク研究センター」を6月1日に新設すると発表した。核廃絶や感染症の研究を強みとする大学の特長を生かし、リスクに対処する政策を立案できる専門家を養成する。 長崎大によると、グローバルリスクを専門に研究する機関は全国的にも珍しい。センター長には、北海道大スラブ・ユーラシア研究センターの岩下明裕教授を招く。 将来的には人文科学やデータ分析など多分野の専門家で構成し、感染症や核使用、気候変動など「人類の存続に影響しうるリスク」に多角的にアプローチできる機関を目指す。 長崎大は環境汚染などの解決に向け、地球の健康を意味する「プラネタリーヘルス」実現への挑戦を掲げており、センター開設はこの取り組みの一環。ロシアのウクライナ侵攻で核使用のリスクが危惧され、「最後の被爆地」の大学として核廃絶にも注力する。 長崎大は1949年、世界で唯一被爆した医科大として知られる旧長崎医科大などを統合する形で設置された。
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