■“あの冷凍庫”も行き場がない!?

厚生労働省健康生活衛生局 佐々木昌弘感染症対策部長
「まず数量の方は2億4415万回になるかと。約6653億円になります」

 新型コロナウイルスワクチン約6653億円、2億4000万回分が廃棄されます。公費による無料接種が先月末で終了したためです。そうなると保管するのに必要だった“アレ”は。“マイナス78℃”「超低温冷凍庫」です。

 国は約90億円をかけて2万5000台を確保し、ワクチン接種を受け持つ自治体に提供しました。1台あたり36万円の計算です。

 累計717万回のワクチン接種がされた福島県には223台の超低温冷凍庫が提供されていました。

福島市保健所 山岸貴廣さん
「こちらが現在使用しているディープフリーザー(超低温冷凍庫)です」

 去年12月に国から各自治体に出された「冷凍庫の有効活用をしてほしい」という通知です。福島市は医療機関などに働き掛け、提供された19台の冷凍庫すべての引き取り先が見つかり、胸をなでおろしました。

福島市保健所 山岸貴廣さん
「国からの支給とはいえ、元は皆さまの税金ということもあり、譲渡先はきっちり探さなくてはならないと思っていた」

 しかし、譲渡先が見つからず困っている自治体は全国的に多く、問題になっているといいます。

 福島県石川町では、変電設備が置かれている場所にポツンと1台、置かれたままになっています。

石川町保健福祉課 小木五織さん
「この大きさを受け取ってもらえる医療機関があるのか、心配がかなりある」

 サイズの問題と消費電力が大きいことも譲渡先が見つからないネックとなっているそうです。

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