東京新聞は25日、読者らとの交流イベント「読者のミカタ」を東京都千代田区の本社で開き、囲碁や将棋などの取材を担当する文化芸能部の樋口薫記者(44)が、「『盤記者』が語り尽くす!藤井聡太八冠」と題して講演した。樋口記者は、将棋の藤井八冠の歩みや強さの理由、研究でAIをどのように活用しているかなどについて解説した。慢心しない謙虚な性格や、好きな将棋メシのメニューにも話題は広がった。(鈴木里奈)

将棋や藤井聡太八冠について話す樋口薫記者(右奥)=25日、東京都千代田区の東京新聞で

 樋口記者は、藤井八冠の特徴は先の手まで考える「長考」にあると紹介。「詰め将棋で正確で早い判断力を培って終盤力を鍛え、AIで序盤力を勉強している。集中力、脳の体力がすごい」と強さの理由を解説した。

将棋や藤井聡太八冠について話す樋口薫記者=25日、東京都千代田区の東京新聞で

 持ち時間が短い早指し棋戦では3回続けて優勝を逃したエピソードも明かし、「印象的な対局を聞かれると、必ず敗局を挙げる」と謙虚な人柄にも触れた。来場者からは「人間の棋士はAIにかなわないのか」などと質問が飛んだ。

参加者の質問に答える樋口薫記者(右端)=25日、東京都千代田区の東京新聞で

 「読者のミカタ」は今回、東京新聞パートナーズの登録者に加え、同伴者にも参加対象を広げた。東京都武蔵村山市の古浦勝久さん(82)は「有益な話を聞けた。AIと勝負してぜひ勝ってほしい」。妻の玲子さん(82)は「近くで取材しているからこそわかる、藤井さんの人柄やちょっとした裏話が聞けて、来て良かった」と笑顔で話した。  午前と午後で計40人が来場した「第6回 読者のミカタ」の当日の模様は、東京新聞のYouTube「将棋チャンネル」で、後日配信する。

記念撮影する参加者=25日、東京都千代田区の東京新聞で

記念撮影する参加者=25日、東京都千代田区の東京新聞で




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