厚生労働省四国厚生支局麻薬取締部は22日、販売停止命令に反して危険ドラッグを販売したとして、製造や販売をしていた会社「ADD CBD」(本社・徳島市川内町)の社長、加納利高容疑者(48)ら6人を医薬品医療機器法違反の疑いで逮捕し、高松地検に送検した、と発表した。認否を明らかにしていない。
麻薬取締部は、同社が北海道から沖縄まで25店舗を構える国内最大級の危険ドラッグ製造販売会社とみている。
同部によると、加納容疑者は昨年12月6日、関東信越厚生局長から同社製品の「ADD CBD HHC―Pリキッド(ブルードリーム)」が指定薬物または指定薬物と同等以上に毒性をもつ可能性が高いものであるかどうかについて検査命令を受け、検査結果が出るまでは販売してはならないという命令を受けた。しかし、逮捕された他の5人と共謀し、同日から2週間で大阪市内の店舗でこの商品計3個を1万1040円~1万3800円で販売した疑いがある。この商品の成分「HHC―P」は今年1月6日、指定薬物に指定された。
加納容疑者以外に逮捕されたのは同社の関連会社の役員や社員の男4人(うち3人は徳島市内在住、1人は住居不詳)と大阪市の店舗での販売を委託されていた大阪市内在住の男。
販売停止命令を受けたものと同じ成分をもつ危険ドラッグを摂取すると、嘔吐(おうと)や意識障害などの症状が起きることがある。昨年10~12月、関東や大阪などで12人がこうした症状で救急搬送されたという。(増田洋一)
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