■著名人から怒りの声続々…長野県警は“本人”起用
堀江貴文氏「削除しろ、削除しろってもう1年以上言ってんすよ、ずっと。なめた対応しかしないんで、ずっと舐められてます」 前澤友作氏の公式X
「日本なめんなよマジで」
著名人から沸き起こる怒りの声。
自民党 平井卓元デジタル大臣「これ以上、被害者を増やさないということと、犯罪者を許さない。対応を行わないプラットフォーマーをそのままにしない」
17日、グーグルと日本国内でTikTokを運営する会社からヒアリングを行った、自民党のSNSなりすまし対策のワーキングチーム。著名人の顔写真を無断で使ったニセ広告で、金を出す人を集めるのが「SNS型投資詐欺」でよく見られるやり方です。
ワーキングチームは、特に課題があるとみているのが、フェイスブックなどを運営するアメリカのメタ社です。 平井元デジタル大臣「断然できていないというか、メタ社が特にコンプライアンスということに関して言うと、あまり重視していない会社だということが、プラットフォーマーをヒアリングして比較すると言えると思います」
メタ社に対しては、なりすまし広告に利用されているこの人も…。
前澤氏の公式X「Meta社及びFacebook Japan社それぞれを本日提訴しました」 メタ社がニセ広告の掲載を許可したことで、肖像権が侵害されたと主張し、1円の損害賠償を求める裁判を起こしたことを明らかにした前澤氏。 前澤氏の公式X
「彼らの行為が違法なのか合法なのか、まずははっきりさせたい」 ジャーナリストの池上彰氏も、ニセ広告の被害に…。長野県警はあえて池上氏を起用し、啓発動画を公開しています。 池上彰氏 長野県警が公開した動画
「とにかく皆さん心にとめておいてほしい。もうけ話には裏がある」
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■株の損失で「何とかしなきゃ」■株の損失で「何とかしなきゃ」
16日に警察庁が発表した今年1月から3月までの「SNS型投資詐欺」の被害額は、およそ219億円にも上り、去年の同じ時期のおよそ7.5倍に急増しています。先月は茨城県で70歳の女性がおよそ8億円、今月は兵庫で70代の男性がおよそ6億円をだまし取られるなど、高額な被害も後を絶ちません。
番組が取材したのは、SNSで投資広告を見たのをきっかけに、4カ月でおよそ1億8000万円をだまし取られました女性。取材を進めると、被害者心理につけこむ巧妙な手口が見えてきました。 詐欺被害に遭った女性(50代)「(Q.これから何をしに行く?)FX詐欺の被害届を出しにいきます。この前、弁護士さんと一緒に警察に話を聞いていただきました」
去年10月、女性は保有していた株でおよそ4300万円の損失を出してしまいます。そんな時にSNS上で目にしたのが、証券アナリストを名乗る人物の「投資講座500冊限定無料で投資書籍を受け取れます」という広告でした。
詐欺被害に遭った女性「(損失が)もうどうにもならなくて、何とかしなきゃという気持ち。自分の連絡先、住所、名前を登録して実際に(本が)送られてきて」 女性はその後、90人ほどが登録するLINEグループに加入。そこでは、アナリストを名乗る人物から毎日のように株の分析が送られてきたといいます。 詐欺被害に遭った女性
「チャートの分析とか。ずっと朝からぎっちり講義が始まる感じです。LINEだけの講義です。FXに投資した方がお金がもうかるみたいな流れになった」
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■個別アドバイスで信頼増 投資額膨らむ「ハイになってる」■個別アドバイスで信頼増 投資額膨らむ「ハイになってる」
およそ1カ月の講義後、FX取引を勧められたという女性。案内された取引所で口座を開設し、お金を振り込むようになります。
詐欺被害に遭った女性「うまくて丁寧で親切なんです。もうちょっとであなたの莫大(ばくだい)にもうかったお金が戻るからもうちょっと頑張りましょうとか。(金が)なければ私が2000万貸しますとか」 LINEを通じて個別でもアドバイスを受けるようになると、信頼する気持ちが大きくなり、振込額は1億8500万円にまで膨らんでいきました。
投資額と利益は、教えられたアプリの画面で確認できたそうですが。
詐欺被害に遭った女性「今となってはニセ画面かもしれないけれど、(取引すると)増えてますよね、大丈夫ですよ、安心してくださいみたいな」
「(Q.投資用の口座にはいくら入っていた?)確か14億8000万とか。もっとすごい利益を出してる人、サクラかもしれないけどいっぱいいる。頑張らなきゃっていう気持ちにさせる。ハイになってるというか」
およそ4カ月投資した女性は、口座から出金できないことなどに疑問を抱き、知人に相談すると…。
詐欺被害に遭った女性「絶対詐欺ですよって言われて、やっと次の日ぐらいに目が覚め始めたという感じです」
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■弁護士「自分だけで判断をしない」■弁護士「自分だけで判断をしない」
やり取りがすべてLINE上だったことや、送られてきた書類の日本語がおかしいなど、不可解な点はあったといいますが…。 「過年度」が「退年度」に… 詐欺被害に遭った女性「こういうものなのかなって思い込んじゃっていたんです。洗脳されているとしか思えない」
女性は被害について、まだ家族に話せていないと言います。
詐欺被害に遭った女性「母親のお金とかもつぎ込んでしまっているし、家族にはまったく言えない。墓場まで持っていく」 警察庁によると、被害者の半数以上が50代・60代だという「SNS型投資詐欺」。
被害に遭わないようにするためには、弁護士はこのように話します。
大地総合法律事務所佐久間大地弁護士
「資産、貯金はある程度を蓄えられている。世の中の流れ的に貯蓄より投資の方がお金を増やせるとなれば、50代、60代の方がまず被害に遭う。まずは疑ってかかる。ちゃんと家族に相談したり、友人に1回話をしてみる。自分だけで判断をしないというところが非常に大事になってくると思います」
(「グッド!モーニング」2024年5月18日放送分より)
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