大阪 住吉区にある大阪公立大学によりますと、今月2日、工学研究科の教員が研究室にある薬品の保管庫を調べたところ、毒性の強いシアン化カリウム、いわゆる青酸カリ25グラムとシアン化ナトリウム25グラムをそれぞれ入れた瓶、合わせて2本がなくなっているのがわかったということです。

紛失した薬品は少なくとも大人160人分の致死量に当たるということで、いずれも実験に使う目的で購入されたもののこの10年ほどは使用された記録がなく、去年6月に点検したときには保管庫にあったということです。

研究室のある建物には日中は外部の人も出入りできますが、薬品の保管庫には鍵がかけられ、所属する教員と学生しか開けられないということです。

大学では薬品が盗まれたり誤って廃棄されたりした可能性があるとして、17日、警察に相談することにしています。

研究室の教員が薬品の紛失に気付いてから大学の担当部署に報告されるまで12日かかったということで、大阪公立大学の櫻木弘之副学長は、16日、開いた記者会見で「紛失に気付いたあとすぐ報告すべきだったが大型連休の影響もあり対応が遅れてしまった。今後、警察などと連携して調査を進めたい」と話していました。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。