インターネットバンキングの口座を新たに作らせる手口の詐欺被害を未然に防いだとして、八十二銀行の出張所に警察から感謝状が贈られました。手口を示し、粘り強く話を聞いて、詐欺を見破りました。
警察から感謝状を贈られたのは、長野県上田市の八十二銀行花園出張所です。4月、客として訪れた2人の高齢女性が、「インターネットバンキングの口座を開設したい」などと相談してきた際、詐欺と見破って警察に通報し、被害を未然に防ぎました。
出張所の所長によりますと、女性は80代と90代で、窓口に相談に来た際、2人とも開設の理由をはっきりと話さず、「電話で人に言わない方が良いと言われた」などと話したということです。
職員が別室に案内し、詐欺の手口を伝えて、粘り強く話を聞くと、「警察官から電話があり指示された」などと話し、詐欺と判明しました。
八十二銀行 花園出張所・小沢逸博所長:
「高齢な方がインターネットバンキングの契約を希望する場合は気を付けるよう徹底している中の出来事だったので、危険を感じてお客さまに詳細を聞いた。具体例を示し、自分の身に起こっていることとつじつまが合うと、自分がだまされていると気づく」
この手口の詐欺は、まず、高齢者の家に警察官や検察官を名乗る人物から「口座が凍結される可能性がある」などと電話がかかってくるケースが多いと言います。
そして、インターネットバンキングの口座を新たに作らせ、そこに預貯金をまとめさせた上、暗証番号などを聞き出し、根こそぎ金を引き出すため、被害が高額になりやすい傾向があります。
県内でのこの手口の被害は、去年11月以降で少なくとも9件、1億8000万円余り確認されています。
県警は金融機関と連携して、手口の紹介や被害防止の呼びかけに力を入れていて、「電話でお金の話をされたら詐欺を疑ってほしい」としています。
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