美容師などを育成する「愛知中央美容専門学校」(愛知県小牧市)が5月末で閉校することが分かった。運営する組合の親会社が経営破綻(はたん)し、資金繰りが悪化したためという。在籍する生徒について、別の美容学校に転校できるよう調整中だが、転校後には入学金や授業料の支払いが改めて必要になる可能性があるという。

 同校は2004年に愛知中央ビューティーカレッジとして開校、06年に現在の名称に変更した。2~3年間の授業で美容師などになるための技術を学ぶ。現在、昼間生26人と通信生60人が在学している。

 代理人弁護士によると、学校を運営していた愛知中央美容協同組合の三つの親会社のうち、携帯電話販売会社など2社が昨年8月と9月に相次ぎ経営破綻し、資金繰りが悪化。学校側は事業継続を模索して新たなスポンサーを探したが、出資者が見つからなかったという。

 昼間生の場合、入学金と授業料として約100万円を支払ってきた。だが、今月9日の保護者説明会では、返金は約5万円程度、との説明だったという。通信生は4カ月ごとに授業料を支払うシステムになっており、6月以降の授業料は未徴収のため、返金は発生しないという。

 学校側は6月以降に別の美容学校に転校できるよう調整中で、その際に発生する入学金や授業料については改めて支払う可能性もあるとする。今後の具体的な対応については、生徒と個別に面談して検討するという。

 同校の泉怜生校長は「生徒の人生を預かる身としてこのような事態を発生させたことはじくじたる思い。申し訳ございません」とのコメントを出した。(富岡崇)

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