岡山県内のPTAが加盟する「県PTA連合会」(県P連、岡山市)が今年度末で解散することになった。2日にホームページ上で発表した。加盟団体の退会が相次ぎ、活動が継続できないと判断したという。全国組織の日本PTA全国協議会(東京)からも退会する。県教育委員会によると、都道府県レベルの連合会の解散は全国初という。
県P連は1948年の設立。県内の郡市単位のPTA連合会が加盟し、保護者と教職員が会員となる。広報紙を作る研修や功労者の表彰、保険事業、県教委に対する要望・提言などをしてきた。
2008年度には県内全21郡市の連合会が加盟、約18万人の会員がいた。しかし09年度に政令指定都市に移行した岡山市を皮切りに退会が相次ぎ、今年度は備前市などの5団体、約9千人にまで減少している。県P連に役員を出すことが負担になることや会費に見合うメリットが感じられないといった理由が寄せられたという。
運営の原資は会員からの年会費だが、これも減少。08年度には会員1人30円だった年会費を130円に値上げするなどして工面してきたが、繰越金や積立金でやりくりできるのは今年度までが限界で、来年度は赤字が見込まれると判断し、今年4月の臨時総会で解散を決めたという。
県P連の神田敏和会長はホームページ上のお知らせで「会員の大幅な減少に歯止めがかけられず、活動が継続できないと判断した。力が及ばなかったことをおわびするとともに、長きにわたりご協力いただいたことに感謝申し上げます」などとした。(小沢邦男、上山崎雅泰)
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